1946年4月22日に福岡の地方紙である「夕刊フクニチ」にて新聞連載開始した『サザエさん』。
その後、全国紙である朝日新聞に掲載を移し、1974年まで連載され国民的漫画として人気を博しました。
そんな『サザエさん』原作生誕70周年を記念して、3月27日(日)に
『原作生誕70周年記念 サザエさん 春の浅草観光&湯水家でお手伝いSP』と題した
アニメ『サザエさん』の1時間スペシャルの放映が決定しました。

東京スカイツリーそびえる浅草周辺を観光するという話や、
『サザエさん』の原作の中からえりすぐりのエピソードとして、
サザエさんが大金持ちの湯水家へお手伝いに出向く話など、
生誕70周年スペシャルに相応しい豪華7本のラインナップでお届けします。
スペシャル感たっぷりの1時間をぜひご家族でお楽しみください。

今回は、1969年 10月5日(日)に放送開始したアニメ『サザエさん』の
第一回目放送から現在に至るまで、長きにわたって主人公・サザエ役を務める
声優の加藤みどりさんのインタビューをお届けします!

Q)原作70周年という事で、原作者長谷川町子先生との思い出はありますか?

「たった1回だけ町子先生にお会いしたことがあるんです。
プロデューサーが気を遣う中、私が“先生、私ね、今年悪いことばっかりなの~”って
サザエさんそのままで話しかけてしまったら
“そう?これからきっといいことがあるわよ”って言ってくださったんです。
その後は先生が賞を受賞されたりした時に、お花やお手紙を差し上げると
その都度“ありがとう”と人づてでもお礼を言ってくださいました。
私にとっては特別な方だったなという気がするし、
いまになってみると“サザエさん”というのは何か運命的なものだったかなと思います」

 

Q)サザエさんを演じる上で心がけていることはありますか?

「やりたい放題!最初のころは私が一番年下で、キャリアもあまりなかったから
何やってもいいよと演出家に言われて。
でもよく“サザエさんは明るいけど、バカじゃありません”とその他のキャラクターも含めて
きちんと役作りを認識するよう年に2回しっかり言われていました。
最初に私が呼ばれて教えられたのは“これはずっと続けますよ、家庭の話だからです”と言われたのです。
家庭と家族というのは毎日毎日同じことをやっているようでも実は違う。
子供も大人も毎日が同じようで違う。だからいくらでもテーマになる、話題につきない。
いわゆるホームドラマではあるけど、家族構成のなかで作れる話ですと。
それを丁寧に拾っていくというのがプロデューサーの方針だった。
それについて明るくなくちゃいけない、清潔じゃなくちゃいけない、それから性格が悪くちゃいけない、
どちらかといえば脳天気で良いとそういうようないくつかの要素が決まっていたんですね」

 

Q)長年演じられてきて変わったことや、長く続けるための秘訣はありますか?

「声は変わってきています。実は私はものすごく良い声になっているんです。
長唄や声楽など声のトレーニングをずっとしているので、どちらかというと声はよくなってきているんです。
昔みたいに子供のようなキャンキャンキャという声じゃなくて、
何時間でも同じ事をやれと言われたらやれるようなトレーニングはしている。
サザエさんの収録の時はちょっとポーンと響きがでるように
童謡のCDを30分くらい歌ってそれから家を出て行きます」

 

Q)今後の目標をお聞かせください。

「とりあえず50年。50年は頑張りたいと思っています。
周りの人達からの反応でやっぱりやらなきゃと思う。
だから見てくださる人がいて、助けてくれる人がいて、だめなところはダメ、
面白かったところはおもしろいという反応でやっていける。
それがなかったら誰にも、いわれなかったら私もダメになると思う。
とにかく体力的にも頑張らなくちゃと、思うのは反応があるから。
その力に背中を押されてやっているというのが本当のところです」

 

Q)最後に、今回の1時間スペシャルについて一言お願いします。

「見てください!なんて言ったって見てください!
みなさんに恥ずかしくない声と技で頑張ってみます。
見ていただけるということは何よりもまして私達がまっすぐ正面を向いていける。
いろいろあったとしても、いいことだけでなくて悪いこともあります。
番組自体もみなさんで育てていただければと思います」

<番組概要>

■タイトル:『原作生誕70周年記念
サザエさん 春の浅草観光&湯水家でお手伝いSP

■放送日時 : 2016年3月27日(日)午後6時~7時

■出演:

サザエ・・・加藤みどり
カツオ・・・冨永み~な
ワカメ・・・津村まこと
タラ・・・貴家堂子
フネ・・・寺内よりえ
マスオ・・・増岡 弘
波平・・・茶風林  他